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奥村 宙己
新卒入社奥村 宙己ES NETWORKS (THAILAND) CO., LTD. ディレクター
  • 私のRareなところ変化を恐れない突破力
  • 私のCoreなところ世界的な日本人プロ経営者の先駆けに
PROFILE

新卒でエスネットワークスに入社。M&A、PMI常駐支援、事業再生を中心に担当し、それまで社内で前例のなかった事業再生案件での常駐を完遂。その後、タイの現地法人買収に伴い、ES NETWORKS (THAILAND) CO., LTD.を立ち上げ、現在は同社で現地社員のマネジメントを行い、これまで60社以上の日系企業にアドバイスを実行。

技術だけで、経営はできない。

私は小さい頃から経営者になりたいと思っていました。その一番の理由が父親の苦労を近くで見ていたからです。
技術者だった父親は、自らの技術一つで大きくした会社を経営していたのですが、その会社がバブル崩壊の余波を受けて倒産しまして。その時、いくら優れた技術を持っている会社でもファイナンスや会計などの一般的な知識を持ち合わせていなければ存続できないんだと幼心に感じたんです。じゃあ、自分はそうした知識も持ち合わせた経営者になろうということで、最初は証券会社の営業職を目指しました。ただ、営業で学べるのは、あくまで物を売るスキルかもしれないと気づきまして。そこから本当の意味で経営そのものを学ぶにはどこに身を置くべきか考えて、あれも違う、これも違うと様々な企業を見ながら勉強を重ねました。その中で出会ったのが、「経営者の支援と輩出」という理念を掲げるエスネットワークスだったんです。
他の大手のコンサルティングファームと比べて、一番の魅力だったのは専門分野を絞らない上に、若いうちから社長と一緒に仕事ができるということ。専門分野を極めるのも一つの道だとは思いますが、私の場合はゴールが経営者なので、すべてのビジネスの流れを一通り経験したいという思いが強かったんです。業務のスペシャリストではなく、経営のプロを目指して入社を決意しました。

行方不明の10万台を数えて。

新卒で入社して7年。印象的な案件は数々ありましたが、中でも忘れられないのが、あるウォーターサーバーの販売会社に常駐した時のことです。大手上場企業が買収後、上場に値するレベルまで財務面の管理体制を整えたいというご相談でした。常駐して各種数字を見ていったのですが、もともとオーナー会社だったこともあり、思いの外、管理できていなかったことが多くて。その中の一つで、帳簿に記載されている製品がどこにあるのか、実際に販売した営業担当者すら把握できていないことがあったんです。行方不明のウォーターサーバーはざっと数えて10万台。そのありかを一つずつ確かめ、帳簿を正確なものにするという途方もない作業に立ち向かうことになりました。
ある時は工場で野ざらしになっていた3万台を、アルバイトも雇いながら夜通し数え切り、またある時は数十万人の顧客データを過去から全部洗い出したりしていく泥臭い作業。
今振り返ると大変でしたが、当時は楽しみながら乗り越えていました。それだけの動きをしていると、最初は無関心だった現場の方も協力してくれるようになるんです。工場の人が終業後に自ら残って一緒にシリアルナンバーを調べてくれたり、営業の方が思い当たる営業先を自主的に当たってくれたりして嬉しかったですね。自分たちがお客様以上に会社のために動くことで、現場の方の心が動く。経営を動かすことはその積み重ねなんだと思えた経験でした。

タイから、グローバルな経営者に。

私は現在エスネットワークスのタイ法人で、およそ10名の現地社員のマネジメントをしています。
日本にいた時はあくまで自分も一従業員という感覚で、目の前のお客様に感謝されることだけを考えていました。一方で、タイでは、自分はほとんど経営者と同じ立場。業務内容も変われば、見る視点も変わりました。従業員の給料を上げるにはどうしたらいいのか、人事制度をどう変えるべきか、競合も多い中で当社はどんなポジションを獲得していくべきなのか…。より会社や社会を俯瞰して、複雑な判断が求められます。
タイ法人はもともと日系の会計事務所を買収して設立したので、立ち上げメンバーとして私が派遣された際には、既に現地の従業員がいて、現地の顧客がいました。従業員からすると突然日本人の上司が現れたという感覚ですので、当然反発もありました。どうしても受け入れてもらえない方にはやめてもらうという、つらい通達をしたこともあります。それもすべて自分が経営者になる上では避けては通れない道。30代でしかも海外で、そんな経験をさせてもらえることは、私にとって大変勉強になっています。
アメリカや中国、インドに比べて世界で活躍する日本人プロ経営者はまだまだ多くありません。タイでの経営体験を通じてグローバルな経営者としてのスキルを磨いていきたいと思います。

OTHER PERSON