社長が語る、「エスネットワークス」とは|他社との違い&目標編
エスネットワークスの特徴
Q.まずは「エスネットワークス」の特徴について教えてください。
最初に、エスネットワークスの特徴は、宿題提示でもパッケージによる課題解決でもなく、顧客企業に常駐して一緒に手を動かすことで実行支援にまで関わるコンサルティングスタイルにあるとお伝えしたいです。このスタイルでプロジェクトを進めるため、実践的に経営に携わることができる環境だと考えています。しかし、経営執行とコンサルティングはやはり同じではありません。
実際に経営者として会社を背負う時には、最終的な決断をしなければならない場面が訪れます。その経営における意思決定を実際に経験してみるという意味で、興味があるメンバーには経営にチャレンジしてもらい、OWNERSHIP(当事者意識)を高めてもらいたいと考えています。会社としてメンバーが「経営者」へ挑戦する機会を設け、ステップアップのサポートも今まで以上に積極的に行いたいです。
私はよくエスネットワークスという組織を「空母」に例えて話すのですが、メンバーにはエスネットワークスという空母をベースとしながら、時にはコンサルタントとして、時には経営者として、中長期的に幅広いチャレンジができる環境を整えています。特定のポジションでしか経験できないことがあるので、両方を経験して、挑戦者のパートナーを増やしていきたいです。具体的には、弊社を卒業して経営者にチャレンジした後に、弊社に戻ってコンサルタントとして再度活躍してもらうことも1つの在り方だと考えています。会社としてはメンバーがさまざまな部分で循環していく仕組みを作っていきたいと思っており、OB・OGも含めてメンバーのネットワーク化を進め、将来的にはアルムナイグループを作ることを構想しています。
もちろん、実際にメンバーが経営者として経営に挑戦する機会を増やすためには、会社側の環境整備も必要だと考えています。過去、弊社ではコンサルティング以外の事業を行っていたこともあります。その経験を活かして、中長期的には異なる業態の会社を買収して新しい事業を始め、弊社メンバーに経営ポジションを任せることも選択肢の1つとして考えています。
あえてエスネットワークスが新たな事業を持つことの意味は、事業の成長と人の成長を並行して推し進められるところにあると思っています。もちろんこれまでのハンズオンコンサルティングを通じて、OWNERSHIPを持って経営を実践することは既に取り組んできたことではありますが、メンバー個々人の経験値の蓄積に留まっているため、会社全体での成長スピードを加速させるために仕組み化し、メンバーとエスネットワークス双方の役割をリンクさせて、全員の成功に繋げていきたいです。1つ1つの成功体験を積み上げて組織としての成功体験に繋いでいき、未来のメンバーにも続くような仕組みを作ることが理想であり、さまざまなメンバーが循環してほしいと思っています。
メンバーの循環について
Q.メンバーが「循環する」仕組み作りの重要性を教えてください。
例えば個人で経営者を志し実現に向けて行動する場合、ご本人の計画と勤める会社のステージが上手く噛み合わないことも多いと考えています。
よくある例としては、当初想定していた業務と違う業務が大半になっている、オーナーと合わない、自分自身の成長機会が少なくなっていると感じているが事業を投げ出すわけにもいかない、などのケースです。
しかし、エスネットワークスにいれば、さまざまなプロジェクトに関与することができますし、万が一アサインされたプロジェクトの継続関与が難しくなった場合は他のメンバーに代わってもらい、自分自身は違うプロジェクトに参加することもできます。これは1つの企業に在籍して経営者を目指していた場合は実現できない選択肢です。
このように、外的な原因で成長機会を失ってしまうことは本人と会社にとってもったいないことです。そのような機会損失を防ぐためにメンバーが循環してさまざまな経験を得る機会を増やしていくことが大切だと考えており、アルムナイを含めて人が循環する仕組みを作ることで、多くのメンバーが経営者に挑戦しやすい環境を整備したいと思っています。
他社との差別化について
Q.分析や宿題提示で終わらないところが他社との大きな違いとのことですが、もう少し具体的に差別化ポイントを教えてください。会計系の経営コンサルティング会社が増えているなかで、どのように差別化していきたいと考えていますか?
究極的には顧客の会社が倒産してしまう、その瞬間まで伴走できる構造になっている点が同業他社(金融機関系列・監査法人系のコンサルティング会社)とは一線を画しているところだと思います。極端な表現ですが、 私たちは改善の目途が立たないという理由で経営者を見捨てるようなことはせず、最後までできることを最大限取り組み続けられる構造になっています。
もちろん私たちは、コンサルティングフィーを顧客からいただいてサポートしていますし、案件のご依頼自体は、PEファンドや金融機関などの顧客と利害関係がある組織からいただくケースが多いです。しかし、私たちと顧客との間にフィーをいただく以外の利害関係があって始まる関係ではないことがポイントです。例えば、金融機関であれば、融資先という関係性になるため、融資の回収可能性が低くなると、融資先のサポートをしきれなくなるという構造があります。私たちはコンサルティングフィーをいただくのみですので、極論コンサルティングフィーをもらうことを諦めれば、最後の最後まで寄り添うことが可能になります。この「最後まで顧客の味方でいるための構造」を絶対崩さないようにしています。
海外への展開について
Q.顧客へのスタンスについてよく理解できました。他にエスネットワークスの事業に関する部分で、海外戦略についても教えてください。
これまで以上にグローバル化への垣根が低くなっている昨今、海外抜きで事業を語ることは一層難しくなっています。もちろん、私自身日本という国にはまだまだ力があると思っていますし、グローバルな会社が偉いという考えはありません。
一方、日本人は海外を切り離して考える傾向があり、海外に身を移した際に海外子会社のマネジメントや戦略を実現する力が非常に弱いと感じています。だからこそ、日本のメンバーと海外の現地メンバーの力を掛け合わせてお互いの強みをより引き出すことが本当の意味でのグローバル化には必要だと考えています。社内ではメンバーそれぞれのスキルを最大限発揮できる環境を作り、顧客へは弊社の特徴である「実行支援」の強みを最大限発揮することで、海外でもっと勝てる日本の企業を作っていきたいです。
Q.今後の展望の中に海外拠点の増設も含まれているのでしょうか?
支援するエリアを広げていきたい、と思う気持ちはもちろんあります。
しかし、必ずしも拠点を持つ必要はないとも考えています。実際、既に拠点を持っていない国での案件も実施していますし、マネジメント要素が必要とされる、例えばプロジェクト全コントローラーとしてエスネットワークスが行いながら、世界の企業と協力してプロジェクトを進めています。
現地の法令や文化に精通したメンバーとともにプロジェクトを推進し、日本国内の案件同様に深部まで入り込む支援を、国をまたいだメンバーとのコラボレーションができるような体制を拡充していきたいです。